出会い系のアプリやSNSで知り合った人の中で、プロフィール画像を女性軍人に名乗ってロマンス詐欺を行う理由は以下になります。
- 社会的に信用ある職業のため詐欺師と疑われにくい
- 高収入のイメージがありお金に困っていると思われにくい
- 仕事について聞かれても「決まりで話せない」とごまかせる
- 職場が事故などのトラブルが起きてもおかしくない環境である
2024年現在もまだ軍人と名乗った国際ロマンス詐欺師が存在しています。
ＳＮＳやマッチングアプリなどインターネットで知り合った外国人と親しくなり、連絡を取り合ううちに送金を求められる「国際ロマンス詐欺」に関する相談が県内でも増加傾向にあります。被害に遭うのは50代が最も多く、80代からの相談もあります。相手は軍関係者や医師などを名乗ることが多く、多額のお金を持っており、近く相談者の住む地域に転居する予定なので荷物を受取ってもらいたいと持ちかけます。
近年はアプリをダウンロードできれば世界中どこにいても、恋愛や結婚目的でメッセージを送り合うことが可能です。
今回は国際ロマンス詐欺師によくある「軍人を名乗っている」手口について見ていきます。
国際ロマンス詐欺師が軍人を名乗る理由や特徴、対処法まで詳しく解説しますので最後までご覧ください。
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国際ロマンス詐欺師はなぜ「軍人」や「医師」などが多い？
国際ロマンス詐欺師は身元を明かさないためにプロフィール画像や経歴は全て嘘であり、都合よく作られています。
ロマンス詐欺師にとって「軍人」や「医師」を名乗ることには以下のようなポイントがあります。
- 社会的に信用ある職業のため詐欺師と疑われにくい
- 高収入のイメージがありお金に困っていると思われにくい
- 仕事について聞かれても「決まりで話せない」とごまかせる
- 職場が事故などのトラブルが起きてもおかしくない環境である
軍人や医師には社会的信用があり、高収入であることから異性に「結婚したい」と思われる要素が多いことが挙げられます。
また、駐留地についてや仕事内容などを話せないことも身元を隠すための大きなポイントになります。
国際ロマンス詐欺師にとって軍人や医師を名乗ることは、お金を騙し取る上で非常にメリットが大きいことがわかります。
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国際ロマンス詐欺師は「軍人」が多い？他の職業の候補はなにがある？
国際ロマンス詐欺は、詐欺師が設定しやすい職業があります。
マッチングアプリやSNSではプロフィールや職業を自分で決められることが多く、嘘をついても相手にバレることはないため好きなように設定しています。
国際ロマンス詐欺の目的はあくまでもお金を騙し取ることですから、より多くのお金を要求できるように職業を設定しています。
国際ロマンス詐欺師が名乗ることでメリットが多い職業を以下にまとめましたので、ネット上で知り合った外国人が以下の職業に当てはまったら注意しましょう。
軍人
国際ロマンス詐欺師が名乗る職業で多いのが「軍人」です。これは男性でも女性でも当てはまり、アメリカやイギリスの軍に所属しているという人物設定が多いと言われています。
「日本の駐屯地に駐留している」「任務によって海外の赴任地をあちこち転々としている」など設定はさまざまですが、収入は高く安定していると見せかけていることが多く、具体的な仕事内容については明かさないという傾向があります。
国際ロマンス詐欺師はもちろん軍人の経験はないですから、実際の軍についてはわからずに設定していることが多く、プロフィール写真はネット上で拾った写真を勝手に使用していることがほとんどです。
女性軍人を装う詐欺師を見分ける方法は以下を参考にしてください。
医師
医師も軍人と同じように、高収入のイメージがあり社会的な信用度も高い職業です。
まさか医師が国際ロマンス詐欺師ということはないだろうという先入観を逆手に取った巧妙な手口です。
医師や軍医であれば、その日の仕事内容を話せなかったり行動に制限があったとしてもおかしくないというのも詐欺師にとって都合がいいと言えます。
実業家
国際ロマンス詐欺師は、実業家と名乗ることで、成功や富のイメージを伝え、相手の信頼を得ようとします。
実業家という肩書きは、金銭的な支援や投資を求める際の説得力を高め、被害者に現実味を持たせる役割を果たします。
そのため、実業家と名乗る人物には警戒心を持ち、相手の正体や意図を確認することが重要です。
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国際ロマンス詐欺を企む「軍人」の具体的な特徴は？
SNSやマッチングアプリに潜む「軍人」には以下のような特徴があります。
もし、軍人を名乗る相手とやり取りを重ねてこれらの特徴が見られた場合は、一旦連絡を控え専門家に相談することをおすすめします。
画像で美男・美女が多い
国際ロマンス詐欺の特徴は「ロマンス」があることです。
国際ロマンス詐欺で言うロマンスとは、実際会うことがないにもかかわらず恋愛関係に発展し、結婚の約束までするという特殊な状況を言います。
実際会うことがないため、プロフィールの画像ややり取りの中で送る写真はターゲットにとって魅力的でなければいけません。
そのため、インターネットから軍人の美男美女の画像を無断に使用することが多いのです。
実際会っていないことがかえって想像の中で自分の理想の異性をイメージさせることになるため、気づいた時には真剣に恋愛しているモードに入ってしまうのです。
外国人の軍人で外見が美男美女とは出来すぎた設定に思えますが、実際に遭遇するとコミュニケーションが巧みでやり取りが楽しくなりどんどんハマってしまうという特徴があります。
結婚をほのめかすまでのスピードが早い
国際ロマンス詐欺では毎日何十通もメッセージを送ってくることや、メッセージの内容が日本人にはあまり馴染みのない甘い言葉であることが特徴で、まるで洗脳するかのように連絡が続くのです。
そして、ターゲットが良い反応をみせるとすぐに結婚をほのめかすようになります。
国際ロマンス詐欺師はターゲットと接触してからなるべく短期間でお金を騙し取りたいと考えています。
そのため自分の言いなりにさせるために「ロマンス」を利用するのです。
恋愛感情というフィルターがかかると、通常では信用しないことも信じてしまうという人間の心理を巧みに利用しているのが国際ロマンス詐欺の特徴のひとつです。
貯金や年収などお金に関する話が多い
犯人は早い段階からターゲットにどのくらいの資産があるかを把握するため、普段の何気ない会話の中から貯金や年収などの情報を集めようとします。
そのためには自分の資産や年収を先に伝え、「自分と比較するとあなたはどのくらい？」など答えやすくして聞き出すテクニックを駆使してきます。
また、結婚をほのめかして将来の2人の生活設計のためなどと言って貯金や資産について聞き出す手口もあり、「結婚相手になら」とついお金の情報を伝えてしまうという特徴があります。
マッチングアプリで自称外国人経営者という男性と出会った。
男性と無料会話アプリでやり取りする中で、「Baby」と呼ばれるようになった。
将来のため、紹介する投資サイトで投資するよう何日か説得され続けた。
少額を投資したところ利益が出て出金できた。元金が多ければもうけも多いと説得され、
銀行や消費者金融から借り入れて、合計約500万円投資した。
出金しようとしたところ、資産の15％（180万円）を保証金として支払う必要がある
と言われたため、50万円をさらに借り入れた。残りの130万円について勧誘者に相談
していたところ、連絡が途絶えた。
お金が必要になる不幸話が次々と出てくる
好きになった相手や結婚を考えている相手に不幸な出来事があれば、手助けしてあげたいと思うでしょう。
国際ロマンス詐欺では、こう言った愛情や同情を利用して金銭を騙し取る手口が見られます。
「幼い頃両親が離婚し、離れて暮らしていた母親が病気になったので助けたい」「両親と死別し施設で育っていたので借金があり返済のため生活が苦しい」など、ついつい手助けしてあげたくなる不幸話がなぜか次々と起こるのが国際ロマンス詐欺の特徴です。
高収入設定である軍人や医師の場合には、グループ内の別の詐欺師から以下のような連絡が来る場合もあります。
お金が必要な事態が起こった場合はまず国際ロマンス詐欺を疑い、第三者に相談することをおすすめします。
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国際ロマンス詐欺師っぽい「軍人」とやり取りしている場合は？対処法を解説
SNSやマッチングアプリで知り合った外国人が「軍人」だと名乗っていた場合、もちろん本当に軍人だという可能性もありますが、自分の身を守るためにはロマンス詐欺師の可能性も疑うべきです。
もしやり取りの中で、突然のトラブルや不幸な出来事でお金を貸して欲しいと頼まれたり、結婚を申し込まれて将来のための資産形成に誘われたりするなど、国際ロマンス詐欺の特徴に当てはまる事態になった時の対処法を紹介します。
国際ロマンス詐欺の被害に遭わない、もしくは被害を最小限に抑えるためにぜひ参考にしてください。
連絡先をブロックする
お金を要求されたり投資に誘われたけれど、「何かおかしい」と感じた場合はすぐに連絡先をブロックしましょう。
「お金は渡せない」など断るつもりで返信していると、詐欺師は「まだお金を騙し取れる可能性がある」と考え色々な手口でお金を騙し取ろうとしてきます。
連絡先を全てブロックした後に、知らない外国人からDMが来ても徹底的に無視することをおすすめします。
その上で出会いのきっかけになったサイトやアプリの運営に通報しましょう。
また、新たな国際ロマンス詐欺の被害を減らせる可能性がありますので、国民生活センターに情報を伝えることもおすすめします。
警察に被害届を出す
国際ロマンス詐欺ではやり取りをしている軍人からお金を要求されて応じてしまった場合、一度お金を渡すと次から次にお金が必要になる理由をつけて要求してきます。
もしもお金を渡してしまい、何かおかしいと気づいたらその時点で警察に被害届を出しましょう。
事件性が認められ被害届が受理されれば、「振込め詐欺救済法*」に基づき送金先の口座を凍結して返金してもらえる可能性が出てきます。
これにより被害の一部だけでも返金される可能性がありますので、諦めずに対処しましょう。
*正式名称は「犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配当金の支払等に関する法律」
これは口座が日本国内にあり残高が残っている場合に限りますので、早めに動くことが何より大切です。
信用できる弁護士に相談する
被害届の提出先は警察ですが、書き方がわからなかったり自分で書いて出しても証拠がなかったりした場合は受理されない可能性もあります。
そのため国際ロマンス詐欺師っぽい軍人とやり取りをしている場合は、まず弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士であれば、被害届を受け取ってもらいやすくするための証拠にどんなものが必要か、しっかり相談に乗ってくれるでしょう。
また、振り込め詐欺救済法の申請は弁護士も可能なため、お金を渡してしまった場合も対処してくれる可能性があります。
そのため弁護士は国際ロマンス詐欺に精通していることが重要です。
国際ロマンス詐欺の相談件数が多いところや、専門であると謳っている弁護士を選べばきっと力になってくれるはずです。
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国際ロマンス詐欺の軍人に関するよくある質問は？
国際ロマンス詐欺の軍人に関して、気になる質問はどんなものがあるのでしょうか。
以下に質問をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
国際ロマンス詐欺師に中国人が多いって本当？
近年は日本人が外国人を装って国際ロマンス詐欺を行なっている事例もあり、一概に国際ロマンス詐欺しに中国人が多いとは限りません。
「国際ロマンス詐欺」の主犯格として国際手配されていた男が、ガーナで身柄を拘束されました。
詐欺の疑いで国際手配されていた森川光容疑者（５８）は２０１９年８月から２０２０年９月にかけて、男性２人から現金約１５０万円をだましとった疑いがもたれています。
森川容疑者らは、ＳＮＳなどで知り合った相手に恋愛感情を抱かせて現金などをだましとる「国際ロマンス詐欺」を繰り返していたとみられ、被害者は６５人、被害総額は約４億円にのぼるとみられています。
国際ロマンス詐欺は嘘のプロフィールを掲げていることが特徴ですので、どの国籍や地域でも、ネット上の外国人との出会いに注意を払うことをおすすめします。
国際ロマンス詐欺師は会う約束をしたのに事前キャンセルする人が多い？
国際ロマンス詐欺の手口で特徴的なのが「実際に会うことがない」点です。
メッセージでは「すぐに会いたい」「来年日本に行く」「こっちで一緒に住めるよう準備している」など会いたい気持ちを常に伝えてくるものの、実際会う約束をすると「急な税金トラブルで出国できなくなったが荷物にカードやお金を入れて送ってしまったので、税金を立て替えてほしい」など会えないプラスお金を要求してくるという強引な手口を使ってくることもあります。
一旦会う約束がキャンセルになった後も、何度約束してもその度に何かのトラブルや不幸な出来事が起こり実際会うことがありません。
それでも相手のことを信じてしまうのが恋愛の怖い部分です。
しかし「会えない」ということは「会えない理由が言えない」ということですので、そんな相手とはかかわらないようにすることが自分を守る手段になるでしょう。
国際ロマンス詐欺師を見分ける方法として「画像検索」はアリ？
SNSやマッチングアプリのアカウントプロフィール写真は「画像検索」するとヒットすることがあります。
Googleの画像検索で簡単に検索画がかけられるため、気になる写真はどんどん検索してみましょう。
例えば、ご自身で考えても美男美女すぎる画像や何処かで見覚えある顔の場合は、インターネットで無断に持ってきた可能性が高いです。
これは、職種が軍人の場合だけでなくて、どのプロフィール画像においても適用できるでしょう。
もしヒットする写真があった場合は、やり取りをやめ連絡先をブロックしてください。
そしてSNSやマッチングアプリの管理者に通報し、相手のアカウントを削除してもらいましょう。
国際ロマンス詐欺を画像で見分ける方法は以下の記事でも紹介していますので、ご確認してください！
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まとめ：国際ロマンス詐欺師は画像やチャット内容で「軍人」「医師」など社会的地位を利用することが多い
SNSや出会い系のアプリなどで軍人や医師のプロフィール画像に設定し、社会的な地位を利用して詐欺を行っている人が存在します。
ネットを舞台にした国際ロマンス詐欺はいつ遭遇してもおかしくないという状況です。
コロナ禍で思うように対面の出会いが進まない昨今は、SNSやマッチングアプリも大事な出会いのツールです。
安心安全な出会いのためには国際ロマンス詐欺対策をしっかりと取り、怪しいと思ったらすぐに対処することが大切です。
軍人の画像を検索したり、信頼できる警察や弁護士と対応してもらったりするなどの対処法をご自身からきちんと判断して対策する必要があります。
「まさかこの人が詐欺師のわけがない」という心理を利用し、軍人や医師などの社会的地位の高い職業を名乗る国際ロマンス詐欺師もいますので、相手の身元がしっかりわかるまでは関係を進展させたり個人情報を教えることは控え、自分の身を国際ロマンス詐欺から守りましょう。
