占い詐欺に遭ってしまった場合、以下の5つの方法で返金してもらえる可能性があります。
占い詐欺は2019年以降増加傾向にあるため、悪質な業者には注意が必要です。占いを楽しむためにも、悪徳な業者が存在することも理解しておかなければなりません。
全国の消費生活センター等には、占いサイトやアプリ（以下、占いサイト等）に関する相談が年間 1,000 件以上寄せられており、2019 年度以降、増加しています。特に女性の相談が多く、８割が女性のトラブルです。
当記事では、他にも以下のことが分かります。なお、占い詐欺の詳細は「占い詐欺の徹底解説記事」をご覧ください。
最後まで見れば、占い詐欺の返金方法が分かり、被害に遭った場合でも冷静に対処できるようになるでしょう。
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占い詐欺に遭った場合の5つの返金方法
占い詐欺に遭った場合の返金方法は以下の5つです。
占いサービスを利用した後で、不当な扱いや詐欺に遭遇したと感じた場合、返金を求める手段がいくつか存在します。
詐欺とは、事実と異なる情報を提供し、利用者を騙して金銭を得る行為を指します。このような状況では、適切な対応を取ることが重要です。
弁護士から内容証明郵便を送る
占い詐欺に遭遇し、返金を求める一つの効果的な方法は、弁護士を通じて内容証明郵便を送ることです。内容証明郵便とは、送った文書の内容と送付した事実が法的に証明される郵便サービスのことを指します。
内容証明郵便は、受け取った側が要求を無視しにくい公式な性質を持ち、返金交渉において強力な手段となり得ます。文書には、遭遇した詐欺の状況、返金を求める理由、そして期限を明確に記載する必要があります。
このプロセスを通じて、占いサービス提供者に法的な圧力をかけ、返金を実現させる可能性が高まります。
専門の弁護士に相談することで、適切なアドバイスとサポートを受けられるため、詐欺に遭った際の返金手続きをスムーズに進められるでしょう。
クレジットカード会社からチャージバックを受ける
クレジットカードで占いサービスの支払いをした場合、カード会社への連絡が第一歩です。チャージバックを申請するには、該当の取引の詳細をカード会社に報告し、不正なサービスを受けたことを説明する必要があります。
成功すれば、カード会社は加盟店から購入者に対して支払われた金額を取り戻し、その金額をカードの請求から差し引くか、直接返金する形で補償します。
チャージバックは、消費者が不正な取引に対して持つ強力な権利の一つです。適切な手続きを踏むことで金銭的な損失から保護される可能性があります。
電子マネー発行会社に返金交渉する
占いサイトでの支払いに電子マネーを使用した場合、発行会社に返金を交渉することが可能です。電子マネーとは、プリペイド式の支払い手段で、オンラインや店頭での買い物に広く利用されています。
電子マネー発行会社に返金交渉を開始する際は、該当する取引の詳細と、詐欺であるという事実を明確に伝えることが重要です。
電子マネー発行会社は、提出された情報と証拠を基に、事業者に対して問題解決のための措置を講じることがあります。重要なのは、詐欺の事実をしっかりと証明し、返金請求のプロセスを適切に進めることです。
銀行口座を凍結させる
銀行振り込みで支払いをしたお金を取り戻す方法の一つとして、該当する銀行口座の凍結があります。この方法は、銀行口座を通じて不正な取引が行われたことを防ぐために、その口座の使用を一時停止させる措置です。
振り込め詐欺救済法に基づく銀行口座の凍結手続きを進めるには、以下二つの条件が必要です。
- 占いサイトへの支払いが銀行振り込みであること
- 取引が詐欺であるという明確な疑いが存在すること
振り込め詐欺救済法は、警察や金融機関が詐欺に利用された銀行口座の使用を停止し、被害資金の一部または全部を被害者に返還するための枠組みを提供しています。
振り込め詐欺等の被害に遭われた方のために、金融機関の犯罪利用口座に振り込まれ、口座に滞留している犯罪被害金の支払手続等を定めた法律です。
口座が凍結されると、占いサイト運営者はその口座を通じた資金の移動ができなくなり、返金に応じやすくなる傾向があります。
振り込め詐欺救済法を活用することで、被害者は自身の財産を守り、迅速に被害の回復を図ることが可能になります。
しかし、手続きは複雑で時間がかかる場合があるため、弁護士などの専門家と相談しながら進めることが賢明です。
民事訴訟を起こす
最終手段として民事訴訟、つまり裁判を通じて返金を請求することが可能です。占い詐欺サイトからの返金を求める裁判を起こす際には、法律の専門家である弁護士と相談することが重要です。
訴えを起こす際には、サイト運営会社とその代表取締役の両方を対象にすることが多く、会社法に基づく損害賠償請求が行われます。
裁判による返金請求は時間とコストがかかる可能性がありますが、他の方法で解決できない場合には、被害者が損害の回復を図る有効な手段となります。正しい手続きを踏み、適切な証拠を提出することで、詐欺による損害の返金を求められるでしょう。
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占い詐欺の返金に必要な3つの証拠ｰ事前に確認しよう-
占い詐欺の返金に必要な証拠は以下の3つです。
占い詐欺でお金を失った場合、返金を求めるにはしっかりとした証拠が必要になります。
返金手続きをスムーズに進めるためにも、どのような証拠が求められるのか事前に把握しておくことが大切です。
①支払い明細
占いサービスの支払いが実際に行われたことを示すためには、支払い明細が重要な証拠の一つです。支払い明細には、支払いの日付、金額、支払い方法（クレジットカード、銀行振り込み、電子マネーなど）が記載されています。
また、支払いが占いサイトに対して行われたことを示す情報も含まれているため、返金請求の際にはこの情報が非常に重要となります。
金融機関の取引履歴や、クレジットカード会社からの明細書、オンライン決済サービスの履歴など、支払いを証明できるあらゆる資料を用意しておくことが必要です。これらの証拠を集めることで、占いサイトに対して実際に支払いが行われたこと、そしてその金額を正確に示すことが可能になり、返金請求の根拠となります。
②占いサイトのURLや会員ID
占いサイトのURLは、インターネット上でそのサービスがどこに存在するかを示す住所のようなものです。このURLを記録しておくことで、どのサイトでサービスを受けたのか、そのサイトが詐欺行為に関与している可能性があるかを証明できます。
また、会員IDは、そのサイト上でどのようなサービスを利用し、どのような取引を行ったのかを追跡するのに役立ちます。
とくに、複数のサイトを利用している場合や、長期間にわたってサービスを利用していた場合には、どのサイトで不正があったのかを正確に特定するためにも、これらの情報の記録が非常に重要になります。
③占いの鑑定結果
占いの鑑定結果は、サービスを受けた証拠として、また提供されたサービスの質を示す上で重要な役割を果たします。
鑑定結果を保持しておくことで、以下の二つのことを示せます。
- 支払いをしたにもかかわらず、約束されたサービスが提供されなかった
- 提供されたサービスが期待を大きく下回るものであった
とくに、占いサービスが不適切な約束や不可能な結果を提供していた場合、これらの鑑定結果は詐欺行為を立証するための重要な証拠となり得ます。したがって、受け取った鑑定結果のコピーを保管しておくことが推奨されます。
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占い詐欺の返金事例
国民生活センターに寄せられた実際の返金事例を紹介します。(※相談内容の一部を抜粋)
平成 28 年 11 月ごろ、仕事に不安を覚えていたところ、相手方販売会社の占いの広告に興味を持ち、無料の占い鑑定を依頼した。その後、相手方販売会社の鑑定師から 1 日に何通もメールが届くようになった。メールには「幸せを掴つかむ方法を教える」などと書いてあったため、1 回のやり取りで教えてもらえると思ってポイントを購入したが、1 回では終わらなかった。また、複数の鑑定師からメールが来るため、相手方販売会社にメールを止めるよう依頼し、了解されたにもかかわらず、メールは止まらなかった。29 年 8 月、相手方販売会社に再度メールを止めるよう依頼したところ、いったんは止まったも
のの、しばらくするとまた次々とメールが届くようになった。メールには「金運を掴み取っていない。幸せになってほしい」などとあったため、メールで指示されたことを行わないと幸せになれないと思って不安になった。また、「続けなければ元の苦労がやってくるだけですよ。お返事をお待ちしております。」と返信を急かすようなメールが続いてやはり不安になり、弟から借金して鑑定師とやりとりするためのポイント購入を続けた。以前から心療内科に通院しており、鑑定師の指示に従わないと幸せになれない、生活苦からも抜け出せないと信じ、1 年以上もポイント購入を続けてしまった。
その後、クレジットカードで決済していた分が支払えなくなり、貯金もなくなった。地元の消費生活センターに相談したところ、合計約 544 万円（カード決済分が全て翌月一括払いで約 311万円、振り込み分が約 233 万円）の契約だったことが判明した。
この方は、占いサイトの無料鑑定に興味を持ち、その後、サイトからのメールに誘われるままに複数回にわたってポイントを購入しました。
結局、1年以上にわたりポイント購入を続け、合計約544万円の支払いをしました。不安を煽るメールが続き、断り続けたにも関わらず、返金の要求が拒否されました。
しかし、和解によって約544万円のうち70%の返金が決定しました。
相手方決済代行業者イおよびロからクレジット決済分について取り消し処理を行う意向が示され、相手方カード会社 4 社も取り消しデータが到着次第、申請人に返金するとのことであった。
そこで、相手方カード会社 4 社について申請人から取り下げ書が提出され、手続が終了した。
第 1 回期日では、仲介委員から相手方販売会社に対し、申請人の利用額が約 544 万円と非常に高額となっているため、途中で、相手方販売会社から注意喚起等を行うべきであったと指摘したところ、相手方販売会社も管理上の問題を認め、一定額を返金する意向を示した。後日、相手方販売会社から、70％の返金を行う旨の回答があった。
第 2 回期日では、返金額を中心に調整を図ったが、合意に達することができなかった。そこで、仲介委員は当事者双方に対し、相手方販売会社が申請人に対して利用額の 75％の返金をする和解案を提示した。申請人は同意したが、相手方販売会社は持ち帰って改めて検討することとなった。
第 3 回期日では、相手方販売会社から 70％の返金が限度である旨の回答があり、申請人がこれに応じたことから和解が成立した。
この事例から学べることは、占いサイトとのやり取りが返金請求において重要な証拠となることです。
また、支払いの明細や不安・恐怖を煽る内容も、返金を求める際の根拠となり得ます。占い詐欺に遭遇した際には、感情に流されずに証拠を残し、早期に専門機関に相談することの重要性を教えてくれていると言えるでしょう。
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そもそも占い詐欺とは？悪質な手口を紹介
占い詐欺は、個人の不安や願望につけ込み、お金を騙し取る悪質な行為です。占い詐欺の代表的な手口は以下の通りです。
- 意味のない質問・要求でポイント消費を促す
- 恐怖心を植え付けてくる
- 自分は特別な存在であるかのように錯覚させてくる
- 複数の占い師が現れる
- 個別の鑑定を謳いつつ定型文を送りつけてくる
- なかなか鑑定が終わらない
- 理由をつけて継続的な支払いを求める
これらの手口は一見すると単なる占いサービスの提供のように見えますが、その実態は利用者の不安や希望を利用して無理にお金を支払わせる詐欺行為です。
サービスを利用する際には慎重になるとともに、不審な請求があった場合にはすぐに専門家や消費生活センターに相談することが大切です。
なお、詳細は「占い詐欺の手口」の記事をご覧ください。
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占い詐欺の返金に関する3つのよくある質問
占い詐欺の返金に関するよくある質問は以下の3つです。
占い詐欺に遭ったら警察は捜査してくれる？
警察は詐欺行為に関する報告を受けた場合、その内容を基に捜査を開始することがあります。
ただし、具体的な捜査が行われるかどうかは、提供される証拠の明確さや、詐欺行為が確実に立証できるかどうかによって左右されます。
占い詐欺の場合、明確な証拠としては、支払い明細、占いサイトとのやりとりを記録したメールやメッセージ、サービスの購入契約書などが挙げられます。これらの証拠を持って警察に相談することで、捜査の手がかりとなり、場合によっては返金につながる可能性もあります。
占い詐欺を立証するためには何が必要？
占い詐欺を立証するために必要なものは以下の通りです。
- 支払い明細: 占いサービスに対して支払ったお金があることを示す銀行の取引履歴、クレジットカードの明細などが必要です
- 占いサイトとのやり取りの記録: メールやメッセージのやりとり、とくにサービスの購入や追加料金の請求に関するものを保存しておくことが重要です。
- ウェブサイトのスクリーンショット: 占いサービスの広告や約束されていたサービス内容、料金表などの情報を含むウェブページのスクリーンショットも有力な証拠となり得ます
- 契約書や規約のコピー: サービス利用時に同意した契約書や利用規約のコピーがあれば、サービス提供者が約束した内容と実際に提供された内容の差異を示すのに役立ちます
これらの証拠を集め、整理しておくことで、占い詐欺の返金請求時に強固な立証材料となります。証拠が明確であればあるほど、詐欺を立証しやすくなり、返金への道がスムーズになる可能性が高まります。
占い詐欺で弁護士以外に相談できるところは？
占い詐欺で弁護士以外に相談できるところは以下の通りです。
- 消費者センター: 各地に設置されている消費者センターは、占い詐欺を含む消費者トラブルの相談窓口として活動しています
- 国民生活センター: 消費者センターと連携を取りながら、全国的な消費者問題に取り組む国の機関です。オンラインや電話での相談に対応しており、様々な情報提供やアドバイスが期待できます
- SNSやオンラインコミュニティ: 同じような被害に遭った人たちが集まるSNSのグループやオンラインフォーラムも情報交換の場として役立ちます。ただし、ここから得られる情報は正確性を自分で確認する必要があります
これらの場所は、占い詐欺で困っているときに頼りになるサポートを提供してくれます。
ただし、法的な手続きを進める場合には、最終的には弁護士の専門的なアドバイスが必要になることも念頭に置いておきましょう。
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まとめ：占い詐欺は返金される可能性もある！必要な手続きを踏もう
占い詐欺は相談者の悩みや不安を利用した詐欺行為であり、必要な手続きを踏めば返金してもらえる可能性があります。占い詐欺の返金方法は以下の5つです。
追加料金の要求、不安や恐怖を煽るようなやり取りなどは、占い詐欺の典型的なサインです。
安全な占いサービスを選択するには、提供者の評判、サービス内容の透明性、料金体系の明確さなどを事前に確認する必要があります。不明瞭な点や不安がある場合は利用を避けるか、事前に専門家や相談機関に意見を求めることが賢明です。
占い詐欺の被害に遭わないためにも、そして遭ってしまった場合にも、冷静に、賢く行動しましょう。
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