インターネット上での誹謗中傷やトラブル、「個人が特定できてしまうような内容を書き込みされた」という悩み。爆サイでの犯人特定は、法律に詳しくない人には難しいものです。
本記事では、爆サイでの開示請求から法的手続きまで、犯人を特定する方法をわかりやすく解説。必要な手続きや注意点を逃さず押さえましょう!さらによくあつ質問にも回答しているので参考にしてください。
爆サイにおける犯人特定方法
インターネット上でのトラブルが増えている昨今、特に匿名掲示板「爆サイ」で起こる名誉毀損や誹謗中傷の被害に対し、犯人の特定方法について関心が高まっています。法律に詳しくない人でもわかりやすく解説したいと思います。
爆サイで犯人を特定するためのプロセスは、手続きが複雑で時間がかかるケースが多いですが、正当な理由があれば、開示請求を通じて個人を特定することが可能です。
今回は、その具体的な流れと手続きについて一つ一つ解説していきます。
申請窓口から開示請求の申告
爆サイでの犯人特定の第一歩は、申請窓口へ開示請求を申告することです。
まずは、爆サイが設置している、通常は問い合わせや相談を受け付ける窓口を調べます。まずは、爆サイの弁護士・法務関連の申告窓口のページにアクセスします。
次に、「発信者情報開示請求」のボタンをクリックし、申告フォームの必須欄を埋めます。
入力が完了したら、確認ボタンを押して送信を完了します。
このとき、使用したメールアドレスやスレッドナンバーなどを忘れないために、スクリーンショットやメモを取るなどして内容を記録しておきましょう。
連絡先の確認・照合
開示請求を行った後は、爆サイ運営側が提供する連絡先を確認し、照合のプロセスに移ります。
上記で入力したフォームの必須事項を入力して送信を完了すると、爆サイの運営事務局から認証メールが送られてきます。
万が一メールアドレスにメールが送られてこない場合には、もう一度フォームから正しいメールアドレスを入力して依頼をしてみてください。
また、手続きを円滑に進めるために自分が送信した内容を保存しておくことをおすすめします。スクリーンショットなどをうまく活用してみてください。
指定送付先からの連絡メールの受理
認証を完了したメールアドレスには、運営側からの開示請求に関する連絡や、必要な手続きの指示が届きます。
連絡メールを受け取ったら、その指示に従って必要な情報や書類を適切に提供していくことが大切です。
認証メールを承認すると後日申告手続きに関する案内メールが届きます。送られてきたメールの内容を熟読して求められる書類提出にむけて漏れのないように書類の準備をしておきましょう。
申告手続きにおける必要書類の送付
メールアドレスの認証及び案内メールの受理が完了したら、「申告手続きについてご案内」に記載してある必要書類を全て揃え、指定送付先に郵送しましょう。
また、運営に送付する書類は以下もものとなります。
- 発信者情報開示請求書
- 印鑑登録証明書(3ヶ月以内の発行)
- 本人確認書類(マイナンバー、免許証など)
- 返信用封筒
上記の他にもメールに記載のある必要書類があればあわせて送付をします。
書類漏れが無いようにチェックリストなどをうまく活用しながら進めて時間に余裕をもって準備をすすめましょう。
爆サイ運営側の精査・対応結果の回答
必要書類を提出したあとは、プロバイダの返答を待ちましょう。
必要書類をすべて受領した後、プロバイダ責任制限法に則り精査・対応を実施し、対応結果の回答は書面で連絡されます。ここで念のため、公式ページに記載されている注意事項を記載します。
- 上記の各請求に関して書類受領時に連絡を行っておりません。
- 上記の各請求をご送付いただいた場合であってもご要望に添いかねることがあります。
- 大量のログの照会に関しましては大きな負荷がかかります都合上、ご希望に沿えない場合がございます。
該当スレッド1件につき、該当レスを10件〜20件以下に収めて頂いております。 - 投稿時接続先URLは、抽出に大きな負荷がかかります関係上一度の請求で5件以内とさせていただきます。
- 上記フォームから送信が出来ない方は、下記アドレスに必要項目を全て記載の上、通常のメールにて送信して下さい。
※通常のメールから送信した際は内容確認メールは届きません。 info@bakusai.com
引用:爆サイ
注意点をしっかりと読み込んでから請求を行ってください。
爆サイの開示請求特定ができなかった|法的に特定する方法
インターネット上の掲示板「爆サイ」において、名誉毀損や個人情報の流出などの問題が発生した場合、加害者を特定することが法的に重要なステップとなります。ただし、爆サイの開示請求を行っても犯人を特定できなかった場合、さらなる法的手段をとる必要があるのです。
この記事では、通常の開示請求で特定ができなかった際に用いられる法的な方法を、わかりやすく解説していきます。
裁判所から仮処分命令を申し立てる手続きの申請
加害者特定ができない場合、裁判所に仮処分命令を申し立てることで犯人を特定する手法があります。
この申し立てには、書面での具体的な開示請求の理由と依頼内容、これまでの被害状況などを詳細に記述する必要があります。仮処分命令が認められれば、プロバイダへの情報開示が行われ、犯人への特定が可能となるのです。
このプロセスでは、法的知識や書類作成の技術が求められるため、弁護士などの専門家に依頼することが一般的でしょう。
法的機関を伴う提供命令の申立ての依頼
爆サイでの開示請求が成立しなかった場合、接続プロバイダへの情報提供命令の申立てを行うことが検討されます。
この手続きは、裁判所への申立てにより、法的な根拠をもってプロバイダに対する情報開示を行う手段です。
この申立てには、プロバイダに対して情報開示を命じるための具体的な理由と根拠が必要になります。
したがって、被害の具体性や、なぜその情報が必要かなどを明確にすることが重要です。そのため、スクリーンショットや対象のコメントなどを証拠として残しておきましょう。
公的な機関を経由した申し立ては「捜査関係事項の照会・ログ照会依頼フォーム」から手続きを進めてください。
プロバイダに個人情報(氏名・住所など)の開示請求
プロバイダに個人情報の開示を請求する場合、加害者のIPアドレスを基にした個人情報の開示が可能となります。
この開示請求では、被害の事実やその重大性、加害者が特定できないことによる問題の深刻さを訴える必要があるでしょう。
爆サイでログ照会の申請をして、手続き後IPアドレスの情報を取得したら、各プロバイダや携帯キャリアに開示請求をしましょう。プロバイダへの開示請求の方法に関しては各サービス会社のホームページを参考にしてください。
この手続きは非常に複雑であることに加えて、プロバイダが開示に応じない場合には法的措置を講じる必要が生じるため、弁護士等の専門家と相談することが望ましいです。
爆サイで特定したい犯人のログ維持のために消去禁止命令の申し立て
最後に、爆サイで特定したい加害者について、ログの維持が必要な場合、消去禁止命令の申し立てが考えられます。
これは、証拠の確保を目的とした命令であり、プロバイダに対して加害者の通信情報の消去を一時的にでも禁止するものです。
この申し立てによって、法的手続きのための時間を確保し、加害者の特定とその後の対処を有利に進めることができるのです。
申し立ての手順としては最下部のログ照会ページにてログを保存したい旨をご連絡します。 その際、警察関係者を装ったメールや悪戯メールと混同する恐れがあるため、フリーメールは控えるようにしましょう。
以下にログ照会の際に必要不可欠な情報を記載しておくので記入漏れが内容にしてください。
- 規約違反に該当する掲示板が確認できるURL
- スレッドナンバー
- レスナンバー
手続き完了後約2週間程度で、返答がくるので結果がくるのを待ちましょう。
ここまで法的手続きの方法について解説してきましたが、複雑なプロセスが非常に多いため、事件性の高い場合には警察、損害賠償などを求めたいというひとは弁護士に相談することをおすすめします。
また、第3者に相談をすることで精神的な負担を軽減することにも繋がります。
爆サイの個人特定における注意点3つ
爆サイでユーザーを個人特定する場合、法律上に幾つかのポイントがあります。第一に、個人情報の取り扱いにはプライバシーの保護が非常に重要です。第二に、犯人を特定するには適切な手続きを踏む必要があるということです。そして第三に、開示請求をしたとしても、その情報から直接的に犯人を特定することは非常に困難あるという現実を理解しなければなりません。
これらの点を押さえておくことで、無用なトラブルを避けつつ、適切な方法で対応することが可能となります。
開示請求でわかるのはIPアドレスのみ
爆サイにおける犯人特定の際に行う開示請求では、IPアドレスの情報が開示されることが一般的です。
しかしながら、IPアドレスから直接的に特定人物の氏名や住所を知ることはできません。IPアドレスはインターネット利用者の端末に割り当てられる一種の識別番号であり、典型的には個人を直接特定する情報ではありません。
【IPアドレスでわかる情報】
ユーザーの地域・法人情報・OS・ブラウザ種別・プロバイダ
IPアドレスには国の情報も包括しているため、国内外からのアクセスの判別ができます。さらに、大半は都道府県か市町村まで特定できます。
したがって、開示されたIPアドレスをどのように活用するかが、個人特定への大きな鍵となるのです。法的な手続きを経てさらなる情報を得ることが不可欠であり、この過程で専門家のアドバイスを受けることが望ましいでしょう。
IPアドレスには保存期間は約3~6ヶ月
インターネットプロバイダによってIPアドレスの保存期間にばらつきがありますが、一般的には3ヶ月から6ヶ月程度とされています。
この期間を過ぎると、IPアドレスの情報は消去され、以後は犯人を特定する糸口を失うことになりかねません。そのため、爆サイで不適切な投稿を見つけたら速やかに対応を開始することが重要であり、適切なタイミングで開示請求を行わなければ、犯人特定の道は閉ざされてしまうのです。
時間の経過とともに情報が消失する性質を念頭に、迅速かつ的確なアクションを起こすことが、個人特定への有効なアプローチとなります。「爆サイで特定したい犯人のログ維持のために消去禁止命令の申し立て」の見出しでログ期間の保存の手続きを説明しているので、参考にしてください。
民事または刑事責任によって対処法が異なる
爆サイでの犯人特定に際しては、その行為が民事の範囲にとどまるのか、それとも刑事責任を問われるべきなのかによって対処法が異なります。
民事責任の場合は、通常、名誉毀損やプライバシーの侵害などの個人間で解決するべき問題になりえます。
これに対して刑事責任の場合は、犯罪行為として警察の捜査が介入し、刑事訴追の対象となる可能性があります。各ケースに応じた適切な法的アプローチを取ることで、効果的に問題解決を図っていくことが求められるでしょうか。
どちらにせよ、両者ともに専門知識が必須ですので、法律に詳しくない方は弁護士等の専門家に相談することをお勧めします。
爆サイの特定に関するよくある質問
インターネット上の掲示板「爆サイ」で、残念ながら誹謗中傷や個人の情報を無断で公開するなどの違反行為を受けるケースがみられます。
これらの行為に対して犯人を特定したいと考える方も少なくありません。しかし法律に詳しくない方にとっては、特定のプロセスや必要な手続きがわかりにくいものです。そこで、犯人特定に際してよくある疑問を解説していきます。
爆サイで特定する際にかかる費用はどのくらい?
弁護士に依頼するケースでは、相場としては10万円から30万円程度が目安とされていますが、事案によってはさらに高額になる可能性もあります。爆サイでの特定には、開示請求の申し立てなど様々な手続きが必要です。
これには弁護士への相談料や、開示請求に伴う書類作成、法的手続きに要する費用等があります。また、裁判所に仮処分命令を出してもらう場合など、法的措置を伴うと更に費用がかさむこともあるのです。
そのため、弁護士事務所に1度見積もりをしてもらうことをおすすめします。事務所によっては無料で相談を行っていたり、見積もりを30ほどで簡単に出してもらえるところもあります。ぜひ相談してみてください。
爆サイで特定する際にかかる期間はどのくらい?
犯人特定に要する期間は、ケースによって大きく異なります。緊易な開示請求がすぐに通る場合、数週間から数ヶ月でIPアドレスなどの情報を取得可能です。
しかし、場合によってはプロバイダやサービス提供者が応じないこともあり、法的手続を経なければならない場合には1年以上かかることも珍しくありません。
さらに、情報を取得した後に実際の個人を特定するためには、さらに時間がかかることも考慮する必要があります。
そのため、長期戦になることを考慮したうえで自分がやるべき手続きを明確にして着実に準備が進められるようにしておきましょう。
爆サイのIPアドレスが特定できる内容の基準は?
爆サイにて、IPアドレスが特定できる基準は公式が出している利用規約が基準となります。具体的にサイトで禁止している事項は以下のとおり。
- bakusai.comドメイン以外のURLの記載
- 各掲示板に指定されたテーマや情報から逸脱した内容の投稿
- 同一内容の多数投稿や無意味な文字の羅列等の行為(マルチスパム投稿)
- 出会いを求める投稿及び援助交際目的の投稿
- 他人の名誉、社会的信用、プライバシー、肖像権、パブリシティ権、著作権その他の知的財産権、その他の権利を侵害する行為(法令で定めたもの及び判例上認められたもの全てを含む)
- 本名、住所、メールアドレス、電話番号の記載(一般に公開されている情報・公人に関してはこの限りではありません)
- 指定された掲示板以外での物品売買行為
- 指定された掲示板以外での求人関連投稿
- 有害なコンピュータプログラムなどにリンクするもの
- 当サイトまたは当サイトに接続しているサーバーもしくはネットワークを妨害したり、混乱させたりすること
- 犯罪予告、自殺への誘引その他他人を威迫・脅迫する旨が看取される内容を含むもの
- 当サイトを利用しての宗教の宣伝を含む宗教的行為、および宗教団体の設立・活動、宗教団体への加入等宗教上の結社に関する行為
- 詐欺、強迫、マルチ商法、ネズミ講もしくはその他の違法取引行為またはかかる取引への勧誘
- 「麻薬及び向精神薬取締法」「銃砲刀剣類所持等取締法」によって所持、取引または取扱が規制される引き及び物質等の所持及び使用への勧誘
- その他、日本国の法令が禁止する事項
- 上記以外の、管理者が不適切であると判断する行為
上記いずれかに該当する内容を投稿した場合には利用禁止だけではなく、場合によっては損害賠償請求など重大なことに発展することもあります。
また、IPアドレスを照会したい場合には、上記の禁止事項のうちなにに該当しているのかを明確に文章にして伝えられるようにしておきましょう。そうすることで、開示率は高くなる可能性があります。
爆サイで開示請求で特定した犯人に慰謝料は請求できるの?
犯人を特定した後、慰謝料を請求することは可能です。ただし、請求するためには犯人から受けた被害の内容や影響の大きさを正確に示す必要があります。
また、民事訴訟を起こすことになるため、訴訟の結果によっては請求が認められないこともあります。
成功例では、数十万円から数百万円の慰謝料が認められた事例もありますが、これはあくまで個別のケースに依存するため、一概には言えません。
爆サイで犯人を特定できた事例はあるの?
結論、誹謗中傷による犯人を特定したケースは実際に存在します。これには開示請求を通じてIPアドレスを取得し、その後の警察の捜査や、刑事裁判を経て犯人が特定されるケースが多いです。
ネット上の名誉毀損やプライバシー侵害に対して法的措置が取られ、加害者が罰せられる例は年々増加傾向にあります。これらの事例は、他の被害者が犯人特定の参考とすることができるでしょう。
詳しい具体例などは見たいという人は、「違法になる可能性が高い誹謗中傷の具体例」のページを参考にしてください。
まとめ:複雑な手続きには専門家に相談しよう
この記事は以下のことについて詳しく解説してきました。
- 爆サイにおける犯人特定方法
- 爆サイの開示請求特定ができなかった|法的に特定する方
- 爆サイの個人特定における注意点3つ
インターネットの匿名掲示板「爆サイ」での犯人特定は、法律に詳しくない方にとっては非常に複雑な手続きが伴うものです。
そのため、正しい手続きを踏むためには、法律の専門家や弁護士などに相談することが賢明です。
多くのステップを踏む必要があり、具体的な手順や必要書類、それに伴う法的知識が求められます。さまざまな申請窓口や筋を通す手続きは素人には理解しづらい部分が多く、また、間違った手続きを進めてしまうと個人情報の取り扱いにおける違法性を問われるリスクもはらんでいます。
このような専門家は法律の知識に長けており、必要な手続きを適切かつ迅速に行うことができます。また、もし爆サイの特定手続きを踏んだ結果、法的な対立が発生した場合にも適切なアドバイスや代理人としての交渉を行うことができるのです。
さらに、進行中の案件に対して最新の法律変更や裁判例を反映することも可能になり、より有利な立場で問題に挑むことができます。
したがって、爆サイを使った犯人特定の流れや点検すべき事項、法的な責任といった複雑な要素が含まれる場合には、初めから専門家に相談し、専門的な知見を持ちつつ慎重な対応を取ることが重要でしょう。
専門家の支援を受けながら進めることで、犯人特定までの道のりがスムーズになり、自身を守りつつ目的を果たすことができるはずです。
「爆サイで誹謗中傷をされて犯人を特定したいけどやり方に困っている」という人はぜひ1度相談を検討してみてください。